2018-05-19

濃ゆい場所探訪 その2 関ヶ原から養老(大垣もあるでよ)編――春の18きっぷ旅 2018 (3)

(承前)

関ヶ原ウォーランドを後にし、史跡のほうも見ていくかと歩き出したわたくしの前に、まず現れたのは「決戦地」の標識。


そっちから見ていこう。


こういう道を行く。非常に気持ちがいい。

来ました。


謎彫刻。はともかく、


その背後には復元された馬防柵が見える。


石田三成陣跡。観光案内所の方が「ちょっと山を登ることになりますが」とおっしゃっていたところでね、杖がね、置いてあるわけです。


いい会だな。なんの会だか皆目見当がつかんが。


こういう道。つらいことになるのかな。なるな、うん。

こういう階段、妙に歩幅が広かったり高さが不ぞろいだったりと、歩きにくいことが多いのだけど、ここの階段は歩きやすく感じられた。まあ、日頃運動不足なので、疲れるには疲れたが、途中立ち止まることもなく登れたのでちょっと安心。これで筋肉痛が明日くればオッケー。いや来てる時点でダメか。ちょっとベンチで休もう。


ベンチから見えた石碑。「皇太子殿下 御野立所」とある。今上陛下かしらんと思ったら、「皇太子殿下」と「御野立所」の間に「明治四十三年 正月十五日」とあるではないか。大正天皇だったよ。

あらためて陣跡を見て回る。


はい。


展望台からの眺め。三成もここに立って見たのかな。正面の低い山は、たぶん家康が最初に陣を敷いた山。さて、下りますか。

山を下りていくとき、入れ違いに登っていく小学生の女の子が、一段ごとに「バリア、フリーって、ものが、ないっ!」といっていたのが面白かった。ないね、うん。

笹尾山から決戦地へは、やっぱり田んぼの中を通っていく。おじいちゃんに連れられた女の子がタンポポを摘みながら歩いているのがほほえましい。同じ道を歩きながら「いいなあ、カンゾウがもりもり生えてるよ、しかもあんな採りやすいとこに」「1ⅿ級のノビル生えてんなあ」しか考えてないわたしが仮にタンポポを摘んでいたら、それはもちろん食うためだ。

次の予定もあることだし、ざっと決戦地、開戦地とそこへの途上にある島津義弘陣跡、最後に東首塚を見て終了。大谷吉継の墓はあきらめた。次回があれば、一日関ヶ原でもいいなと思う。夏はやめておこう。間違いなく倒れる。

次の目的地には大垣で乗り換えなのだけど、少し足を延ばして岐阜でお昼。以前行ったことのあるうどん屋さんに行ってみた。そのときは夜で、わたしのほかには年配のご夫婦らしき方々だけだったが、この日はめっちゃくちゃ混んでいて、おばちゃんがひとりでてんてこまい。わたしはすぐ座れたけども当然相席で、隣の人が帰ったあとも、器がずっとそのままになっているほどの忙しさ。見かねた常連のおじさんが器を片づけ、テーブルを拭いて、並んで待っていた人を案内していた。


釜揚げうどんとごぼう天を食べた(ごぼう天は後で来た)。常連のおじさんがセッティングしたテーブルについたインスタ女子4人組がバッシバシ写真撮りながら「きゃ~おいちちょ~」とか全員幼児語でしゃべっていたけど、なんだろう、流行っているのだろうか。

腹を満たしたら大垣へ戻り、養老鉄道線に乗り換え、養老へ。


駅前のこれがいい味を出していた。

養老の滝にも行ってみたかったけど、駅から徒歩50分だというのでまた次回に。しかし歩いていると滝が!


(違)……それにしても、こういう彫刻ってだいたい不景気な顔してるんだけど。ひょうたんから酒が噴出してるんだから驚くか喜ぶかしてほしい。

不景気な顔といえばこの父子。


単に思い出しただけです。すみません。

着きました、養老天命反転地。


エントランス近くの建物。構造がよくわからない。


広大な敷地内は、ほぼ斜面で構成されていて、アスレチック的な要素もあって楽しい。


が、足元が割れてたりしてちょっと不安になる。入ってはいけないところに入ろうとする人がいると、「黒い服の人ーそこは立ち入り禁止でーす」と拡声器の声。監視員の方がいるようだが、自分のことをいわれているとは気づかない場合もありそうな気がする。「そこ」っていわれても、ねえ。


岐阜県を模した建物。


ベッドが壁を貫通している。


流し台。


水平垂直を極力排しているので、自分がまっすぐ立っているのかどうか確信がなくなってくる。


迷路。


とか思っていると、こういうまっすぐな構造物が現れたりするのでさらに混乱する。


桜吹雪。


どこかに通じているような佇まい。奥に進むと入口からの光を遮断するように設計されているので、闇があるだけ。外に出てあらためて見ると、この入り口、闇に通じているようにしか見えない。

日常目にするモノを置きながら、知覚を攪乱すべく構築された空間に次第にクラクラしてくるけれども、ほとんどが斜面で構成されている(ものすごく急だったりする)ために、自分の立っている場所には集中せざるを得ない。なんかすごいとしかいいようがない。

しかし、いちばんすごかったのは、この斜面しかない場所の、しかもいちばん高い場所(ここに監視員の方がおられた)にレジャーシートを敷いておやつを食べていたご一家ではないかと思う。

楽しかった。ここも一日中楽しめそうだ。また来よう。真夏以外に(日陰はほとんどないと知れ)。

帰りは養老駅の駅舎を眺める余裕があった。


見にくいけど、扁額の駅名はひょうたんでできている。


もう帰るとなってから、「ようこそ養老町へ」をじっくり見るなど。ひょうたんはいいですね。育ててみたい。

大垣で少し時間があったので、少しうろついてみた。


いしいひさいちのキャラクターのようだ。


そこここに美味しい水が湧いている。養老で失った水分を補給。


レトロ感あふれるお店もたくさんあって、歩いていて楽しい。


ぜったい美味しい(確信)


ちょっとドキっとしたけど、うれしそうに食べているのが、なんかまるいものでよかった……

楽しかった。


さよなら岐阜県。

帰宅、即風呂。風呂上がりにウォーランドのチケットを見ていて、あることに気づいた。


資料館、二つありますね……

当時モノ甲冑などを置いている資料館は、このチケットをもらった入口のある建物内ですね……なぜこれをちゃんと見なかったのだワシのバカバカ。はい、わかりました、もう一回必ず行きますよ、真夏以外に!(でも、そのもう一回で十分な気がすることは、やはり否めないのであった)

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