2018-01-31

日々雑記 2018 Jan. #3

21日(日)

朝。


くるみ食パンのトーストにシナモンシュガー、紅茶。

昨日、送ってもらった野菜を見て、これは粕汁つくるしかないだろ、と買いものに行き、塩鮭のアラ、ごぼう、白味噌を買い込んで帰ってきたのはいいが、肝心の酒粕を買い忘れるとは、大丈夫なのだろうか、わたしは。今朝、近所のスーパーの開店時間に合わせて家を出る際、手の甲に大きく「酒粕」と書いていくべきかと一瞬思ったがやめて出かけ、こんどは忘れずに買って帰れた。

はい。


どんな鍋を使おうが、必ず満タンにできてしまう汁、それが粕汁。

粕汁できた!はよかったが、ごはんを炊くのを忘れていた。我ながら突拍子もなさすぎる。それを忘れるか。浸水はしてあったので、すぐ炊きに入れはするのだが、なんというか「ひとつやったらひとつ忘れる」が年々ひどくなっている気がして滅入る。滅入るが炊こう。

ごはんが炊けたので、昼。


もち麦飯、粕汁。
粕汁が美味すぎて小丼で3杯食べたら、食後に食べるつもりだったりんごの入る余地がなくなった。



辛味噌鍋カレー味。
具は豆腐、じゃがいも、玉ねぎ、にんじん、カリフラワー、キャベツ、ピーマン。なんでもアリなのだ。

昨日の土鍋ごはん三昧を記事にする( → 「土鍋ごはんのたのしみ」


22日(月)

朝。


パン粥。寒いせいか湯気が盛大に立っている。

京都は雨だが東の方は大雪で、午後からは帰宅命令など出ていたらしい。帰れったって交通機関が応対できるのかと心配になった。心配しつつもわたしは暢気に、結露のひどい窓をせっかくだからとスキジーを持ち出して掃除。内側はキレイになったが、当然外側は汚れたまま。といって外に出て掃除する気にはなれないので、春になるまでいいか。

ダグラス・アダムズ『ダーク・ジェントリー全体論的探偵事務所』、2回目読み終わり。これ、三分の二ほど読んでちょっと停滞したので、またいちから読み始めたら(だから読み終えたのは2回だけど、読んだ量としては約2.6冊分だ)最初読んだときに見落としてたことがボロボロでてきて、面白いやないか!と一気に読んでしまって、ああ、べらぼうに面白かったけど、ハテどう感想をいったらいいのか、というか、これについてなにかをいってはいけないのではないか、というか、「なにかをいってはいけない」といってしまうことで、これについてネタバレしているのではないか、さすが「全体論的」じゃわい、とか思ってて(結局いまいってしまったけど)、2回目読んでもなにをどういったらいいのかわからない。まあ問題なく、かつ間違いなくいえることは、これめちゃくちゃ面白いよ、程度のことになってしまう。つまり、「お読みになるがよろしいよ」ですね、すみません。


4309464564ダーク・ジェントリー全体論的探偵事務所 (河出文庫)
ダグラス アダムス Douglas Adams
河出書房新社 2017-12-06by G-Tools

晩めしは昨日の粕汁。


23日(火)

朝。


一昨日の粕汁に少し麺つゆを足して煮込んだうどん。うどん見えてないけど。

某呟き処でチャイの話をしていて、無性にトルコ式のお茶を飲みたくなったが、ウチには例の二段式のやかんはない。が、


まあテキトーでいいかと手持ちの小さいやかんを重ねてみたら、これでじゅうぶんいける気がしてきた。盛り上がってるうちにやっとけ、と思ったが茶葉が切れていた。

晩めしも粕汁。


24日(水)

朝。


梅じゃこ粥。つぶして炊き込んだ梅が見えてないけど。

夕方、はちゃめちゃな寒さの中、30分歩いて用足しに。途中、歩道脇にとめられた自転車のカゴに、買い物中のご主人を待つ犬。心細そうな顔でずっと店の中を見ていたので、「大丈夫だからね」と励ました。

用事を終え、出先の近くの店で買い物をした。いい鱈があったので、豆腐とねぎとしいたけも買った。寒すぎて歩いて帰る気がせず、電車で帰った。

晩。


というわけで鱈ちり。日曜の粕汁はまだあるけど、今日は休み。


25日(木)

2月からはまた木曜に仕事が入るので、今日が最後の木曜休日。朝は存分に布団でごろごろした。寒いし。腹が減ったので布団から這い出し、粕汁を温めて食べる。まだある。

昼。


五目塩焼きそば(大盛)。

さて、いよいよ我が家のいんちきチャイダンルックを試すときがきた。上段は別に金属のやかんでなくてよいようなので、いつものティーポットを使用することにした。まず、下のやかんに水を入れ、上のポットに茶葉を多めに入れて火にかける。


沸くまでは中火で。湯が沸いたらポットに湯を注ぎ、蓋をして再度やかんにセット、ごく弱火で15分ほど温めてできあがり。グラスに半分ほど茶を注ぎ、やかんの湯で割る。


この方法、楽しい。そして「ポットは事前に温め、湯が沸いたら、ポットのほうを沸いているやかんのところに持ってきて湯を注ぎ、抽出中は冷めないように保温する」と、とにかくアツアツで淹れるのが鉄則の紅茶の淹れ方としては、これは理にかなっていると思う。それに濃く淹れてから割るので、分量がテキトーでも失敗はしない。いいことずくめではないか。いつもの淹れ方のときにも、二段式で保温してみたらどうだろう。

晩。


豆腐、大根、にんじん、白菜、青ねぎ、しいたけ、えのきの辛味噌鍋。寒いと唐辛子の量が増える。

野矢茂樹 文 植田真 絵『ここにないもの 新哲学対話』(中公文庫)を読んで寝る。


26日(金)

『ここにないもの』は、結局布団のなかでぜんぶ読んでしまった。以下読書メーターに書いた感想を転記。
ものを考えるということは自分の中で対話が行われているということで、それは常に過程でしかありえないのだと思う。この本のなかでエプシロンとミューのふたりが対話している様子は、「ものを考えるということ」の在りようそのものだ。言葉を使ってしか考えることができない以上、手持ちの言葉の網をすり抜けていくもの、言葉ではまだ言い当てることができていないもの、つまりいまは「ここにないもの」を、なんとか言葉で言い当てよう、「思ってもみなかった」言葉を捕まえようとする試み、それが考えるということだ。なんと美しい本であることか。
よい本だと思う。


4122059437ここにないもの - 新哲学対話 (中公文庫)
野矢 茂樹 植田 真
中央公論新社 2014-04-23by G-Tools



朝。


シナモンロール、ミニクロワッサン、コーヒー。

夜、近所のスーパーに買いものに行ったら、鮮魚売り場でホンビノス貝というのを売ってて、なんとなく中米出身かなと思ってしまったのは多分ホンジュラスからの連想なんだけど、漢字で「本美之主貝」と書くと知ってちょっと動揺した。しかしこの貝、Venus 属だから「美之主」って、文字と音と意味がぴったり合ってるの、凄いと思う。

晩はミニクロワッサンと粕汁。どんな組み合わせだ。粕汁はこれで終わり。


27日(土)

朝。


カリフラワーのロースト、クッペ、インスタントのミネストローネ。
野菜のローストは美味い。かぶやにんじんを焼くのも好きだ。何種類か混ぜてもいい。これはパエリヤパンに小房に分けたカリフラワーを入れて、塩、胡椒、にんにくのみじん切り、オリーブオイルを加えてよく混ぜてからめ、230℃に熱したオーブンで20分焼いたら粉チーズをたっぷりかけてさらに5分焼き、乾燥パセリ(生がなかったので)をふった。

昼も野菜のロースト。この前送ってもらったかぶとにんじん、それに冷凍のいんげんで、と思ったらいんげんなかった。かわりに冷凍庫にあったフライドポテト、緑のものもほしかったので、キャベツを焼いた。


根菜は低めの温度でじっくり焼くのがいい。キャベツ以外の野菜をまず180℃で30分、キャベツを加えて20分、チーズをふって5分、という感じ。最後にバルサミコ酢をふる。


イカとカリフラワーの葉のスパゲティ、野菜ロースト、レタスと玉ねぎのサラダ、インスタントのミネストローネ。

イカは缶詰使用。


2016年にひっそりと消費期限を迎えていたヴィンテージものである。


実はもう一缶ある。こちらは賞味期限が2017年。缶詰は買うと安心して使わず、結局消費期限が切れてしまうばかりか、見かけたらつい買ってしまうのでこういうことになる。あと乾物と水煮大豆。これを使う方向で食事を組み立てないと。

夜、りんごを煮る。


3個分がジャム瓶ふたつぶんに。

晩は昼の残りの野菜ローストとサラダにライ麦パン、ちょびっとビール。


28日(日)

朝。


キャベツとピーマンとトマトペーストのたまご炒め、ライ麦パンのトースト、インスタントのクリームスープ。

昼は消費期限切れ乾物等救済定食。


蒸し大豆(期限切れ)といりこ(期限切れ)の炊き込みごはん、高野豆腐(期限切れ)ときのこのピリ辛煮、桜えび(期限切れ)とにんじん、玉ねぎ、レタスのスープ。
消費期限切れてても、乾物なのでほぼ問題なし。高野豆腐は油分を含むので、あまり置いておくとよくないとは思う。

おやつ。


お茶と煮りんご。

晩は昼の残り。


29日(月)

朝。


レンズ豆のスープ。
レンズ豆は水に浸しておく必要もなく、はやく煮えるので重宝している。水に洗った豆と刻んだ玉ねぎとにんじんを入れて煮て、トマトペーストと塩で味つけ、ちぎったイタリアンパセリを載せた。

夜、梅割焼酎を飲む。歯が欠けるのが怖くて梅干しの種を噛んで割れない今日この頃。


シメはインスタントの味噌ラーメンに粉唐辛子を足して辛ラーメン風にした。野菜炒めとイタリアンパセリのっけ。


30日(火)

朝。


昨日のスープと焼きバゲット。

入荷連絡をいただいた本を受け取りに、いつもの書店へ。ほかにもいくつか用事があるので、近道しようと路地に入ったら、気配を感じた。


……いますね。


こんにちは。お邪魔しました。

本日買ったものたち。


やっと来ました活版印刷機。なに刷ろうかな。


SAMRATのティーポット(S)、トルコのチャイグラス(ソーサーとスプーンは持っていたもの)。


おお、いんちきチャイダンルックにも申し分なし。なんだけど、いま使っているポットはまだまだ使えるし、このポットは茶こし穴のないタイプなので、当面コーヒーサーバー(持ってなくて、マグカップに直接ドリップしてた)として使おうと思う。それにしても、「ここで買えるかも」と声をかけてくださった方のおかげで、よいお店に出会え、探していたものが見つけられたとは、なんともありがたいことだ。しかしこのお店、ほかにもよいものがざくざくあった。お金を持ってなくて(なんせ「大人の科学マガジン」本体3,500円、「塚本邦雄全歌集」本体2,200円)よかったと心から思う。「2月1日より、別途消費税をいただくことになりました」というお知らせを見て、危うく「明日また来なければ」などと思ってしまうほど、物欲が刺激されてしまったのだよな。

帰りの電車の中ではレオ・ペルッツ『第三の魔弾』(前川道介 訳 白水Uブックス)を読んでいたのだが、となりに座った女子ふたりが熱烈に柴犬を讃えていたので、ページをめくる手が止まってしまった。はい、盗み聞きしました、ごめんなさい。

晩。


パクチーラーメンにイタリアンパセリ足し。


31日(水)

白地に、正方形の枠内に黒の濃淡でエッチングのような風合いの絵だか写真だかが刷られた表紙の、気の滅入るような救いのない物語がいくつか収められている本を持っている。わたしは、その中のある物語とまったく同じではないが、どこかつながっているように思われることを誰かにして、その人をひどく傷つけてしまう。後悔に苛まれるわたしは、自分は将来、なにかで意図を誤解され命を落とすことになると知っている……という夢を見て、早朝目が覚めた。酷い夢なのでとっとと忘れたいし朝は早いし、と二度寝したら詳細は忘れてしまい、以上のようなぼんやりしたものになったけれども、気持ちの悪さは残っている。ちなみに二度寝したときも妙な夢を見て、そこで女性医師が詳しく解説してくれた「キエミブロ」という用語を起きて即ググってみたが、そんな語は存在しなかった。

朝。


バゲット、コーヒー。

今夜はスーパーブルーブラッドムーンだそうで。スーパームーン(地球に最接近した状態の月)でブルームーン(満月が二度ある月の二度目の満月)でブラッドムーン(皆既月食で赤い月)だからだって。月食は20時48分ごろから、皆既月食は21時51分から23時8分で食の最大は22時30分ごろ、月食の終わりは翌0時11分ごろ。欠けはじめの写真。


20時57分。コンデジ手持ち撮影なんで、これで許してください。

2018-01-21

土鍋ごはんのたのしみ

このところ寒さが一瞬ゆるんで気を抜き、宅配便の応対に裸足で出たところ、配達員の兄ちゃんの視線が一瞬下に向いたのを見逃さなかった麩之介です。皆さまいかがお過ごしですか。冷えは足から!抜かりなく!

1月某日。

ふふふふふ。これを手に入れたのである。



トゥッペギの蓋。某所で見本として使用されていたのをいただいて愛用しているトゥッペギ、身だけで蓋がなく、必要な場合にはその辺にあるアルミ鍋の蓋をかぶせて使っていたのだけど、とあるネットショップでバラ売りしていると知って入手したのだ。



合わせてみた。若干色味が違うが気にしない。重さがあるのでごはんが美味しく炊けるだろうな。

そう思ってしまったからには、炊くしかないではないか。土鍋ごはん。どこかで書いたと思うけど、麩家の人間はわたし以外は異常にくじ運がよく、懸賞やらガラガラポンやらで様々なものを引き当ててくるのだが、母が当ててきたものの中に「かまどさん」という高級炊飯土鍋があり、実家に帰ったときの楽しみがこれで炊いたごはんなのであった。現在オール電化住宅となった実家でも、このためにカセットコンロを購入したほど。土鍋炊きのごはんは美味なのである。

それではさっそく炊いてみようではないか。米を1合洗ってじゅうぶんに浸水し、ざるに上げて水を切り、あらためて水加減する。



蓋をして火にかける。火加減は例の「はじめちょろちょろ中ぱっぱ」というやつ。まあ、ごはんはいつも文化鍋で炊いているので楽勝!



と思いきや、「中ぱっぱ」で沸騰したら盛大に吹きこぼれた。弱火にしても保温力の高い土鍋のこと、すぐには止まらない。おねばがどんどん溢れだしてガス火に焼かれ、受け皿にたまっていく。むー、ここはあれだ、ガスレンジの掃除をこれまで以上に頻繁にできて清潔な台所が維持できると、こう前向きに考えようではないか。蓋に蒸気穴がなくて、灼熱のおねばが地獄の如く吹き出さないぶん掃除もラクだ!そう思え!ポジティブに行け!

ぶふふぶふふと溢れ出すおねばに心痛めつつ、そのままごく弱火で約10分、吹きこぼれも止まってピチピチと音がしはじめたら、強火にして10秒、火を止めて15分蒸らしてできあがり。ああ、香ばしい、よいにおい。

さあ、蓋を開けますってえと



……光ってますね。まぶしいくらいに。これは間違いない。底から大きく混ぜよう。おお、お焦げもできている。最高じゃないか。

というわけで、朝めし。



土鍋炊きごはん、納豆、玉ねぎとわかめの味噌汁。ごはんが主役なのだから、シンプルなおかずで勝負。さあ、いただきましょう。

……美味い、美味いよごはん!おかずいらないくらい!ほんのり香ばしいお焦げの香りだけで3杯はいける!1合では3杯もないけど!なんだワシ錯乱してるぞ!ありがとう、ありがとうトゥッペギ!1合なんてペロリだ!

一心不乱に食らったあとは、底に残ったお焦げに湯を注いで湯桶に。と思ったのだけど、ふとこれが目にとまり。


350円の蓋だけ買って、商品より高い送料を払うのもなんなので、ほかにもあれこれ買ってしまった中のインスタントプゴク。えー、つくり方は


……数字しかわからんな。だが数字が読めてイラストが理解できたらだいたいオッケー。ブロックひとつを250mlの湯に入れて2分煮る、だろ。それか電子レンジ700wで5分。そういえば、前に風邪ひいたときに兵糧として購入したものとメーカー同じだなこれ。若干パッケージ違うけど、唐辛子入りかそうでないかの違いだろう。


というわけで、つくり方はたぶん間違えずに、プゴク雑炊完成。ブロックが個包装じゃないのでふたつとも入れちゃえ、と水500㎖で鍋一杯に。お焦げの香ばしさも相俟って、かなりうまーい。しかしさすがに食べすぎじゃないか、わたし。今日はもう晩まで食べなくていいんじゃないか。

そう思ったのもつかの間、昼が近づいてくると腹が鳴った。どうなってるんだわたしの体は。時間制なのか。そのあたりはまた時間のある時にゆっくり考えるとして、朝食後に満腹をさすりながら(比喩表現)調べてみたら、吹きこぼれさせずに飯を炊くには「蓋を開けた状態で炊け」という「そりゃそうだ」な解決策を見つけて目からうろこが3千枚落ちた。なんとなく「はじめちょろちょろ中ぱっぱ じゅうじゅう吹いたら火を引いて 赤子泣いても蓋取るな」が染みついていて、蓋は取ってはいけないのだし、どうしよう、次はレンガでも載せとくか(※危険なのでやっちゃダメ)、などと思っていたが、取っていいんだ!よし、試してみる!五徳と受け皿も洗った!

さて、めし炊きトライアル2合目。鍋に下準備した米を入れて水加減し、蓋をして火加減は常のごとく、沸騰したら蓋を取る。


ごく弱火にして沸騰が落ち着いてきたら、この程度開けた状態で蓋をして炊き、


様子を見ながら少しずつ閉めていき


ラスト5分ほどは完全に閉めて炊き、10秒強火にして火を止める。これで吹きこぼれることなく炊けた。

さて、結果は


おおお……朝のは吹きこぼれを恐れるあまりに腰の引けた加熱になってしまったが、今回恐れることなく蓋を開けてガンガン熱することができたおかげか、神々しいばかりに見事な艶……だったらよかったんだが、違いはよくわからない。いわゆる「お米が立ってる」という気はなんとなくするが、たぶん気がするだけだ。そんなことより、底から大きく混ぜましょう。


はい。そして実食。


朝に続いて、米を食べることに特化した昼のおかずは、朝の残りの味噌汁と、わたしの好物なので、なにかにつけ妹が送ってくれる、兵庫県北部でしか(たぶん)売っていない「川丈のおかずのり(徳用)」。さて、いただきます。

あ……(この後の記憶はない)

というのはウソだが、いや、いいわこれ美味いわ。まあ朝のごはんとの違いがわかるような舌じゃないけど、もうワシ、なんなら米と塩だけで生きていけるわ。

あー、美味いねえ美味いねえと食べながらも、あることが頭をよぎったのだが、いって構わないだろうか。

蓋開けて炊くなら、蓋の重さ関係なくね?その辺の蓋でいんじゃね?

……いかん、考えてはいかん。自ら求めて不幸になることはない。見るがよい、アルミ鍋の蓋をきせたときの違和感とは程遠い、しっくりとおさまる様はまさに破れ鍋に綴じ蓋、いや破れても綴じてもいないが、身と蓋の見事な調和を。若干の色の違いは見るでない。

シメはお焦げ粥。


ごはんのシメが粥。米好きにもほどがある。だけどこのお焦げの香ばしさをいかした、塩だけで薄味に仕立てた粥は、当然ごはんとは別種の趣があり、端的にいって最高だ。二日酔いの朝に食べたい。ということは、二日酔いすることを見越して飯を炊くということが考えにくい以上、飯を炊いたら二日酔いするほど飲めと、そういうことだね。うん、違うね。

午後、実家から救援物資が来る。


伯母の育てた新鮮野菜と、妹からの米。つい「新米は 忘れたころ(今日)に やってくる」と呟いてしまったが、タイムリーすぎるではないか。炊いて炊いて炊きまくれと、そういうことだな妹よ、ありがとう。では、まず大根の醤油漬けをつくって、飯を炊くとするかな。