2017-02-09

鳥取右往左往――冬の18ゲゲゲ旅 古書を訪ねて編

今回の18きっぷの旅に同行したいといっていた人間から、仕事の都合だとかでキャンセルの連絡あり。京都に帰ってからになるので、去年読んだ飯嶋和一『始祖鳥記』の表具師幸吉を訪ねる岡山旅(ツレが知っていようが知っていまいがお構いなし)をする予定にしていたのだけど、そういうことなら、前回のゲゲゲ旅で訪ねそこねた古書店を訪う旅にするのもよいではないか、ということで米子へGO。乗る電車は前回と同じ。

この日はけっこう霧が濃かった。


車窓から。なかなかいい感じの霧。しかし反対側の窓から見える川霧に陽が差した光景はすごかった。ずっと寝てた人がむくっと起きて写真バシバシ撮るほどに。今回は電車が意外と混んでいたので、残念ながらワタクシ、前回座れたそっち側に座れなかったのであった。

そうそう、わたしは遠出するときのお天気運が、なぜだかものすごくよいのである。どなたかは存じませんが、いつもありがとうございます、と毎度感謝してしまうほどに。天気予報で「一日じゅう雨」であっても、外を歩いているときはやんでいて、屋内や乗り物で移動中に降るということがほんとうに多いのだ。今回も、昨夜から雨、朝家を出たときにはひどい霧が出ているものの降ってはおらず、電車に乗るとほどなくして降り出したけれども、米子に近づくにつれて小降りになり、


晴れてきました。ほんとうに、どなたか存じませんが、いつもありがとうございます。


米子駅着。米子駅の正面にはカバがいる。


なぜカバなのか、なんのゆかりがあるのかはまったく不明。

米子での目的書店は2軒。地図で見ると、かなり近いところにあるので、そちら方面に歩いて行く。今回曲がり角を間違えないように、通りの数を数えながら歩いた。が、途中で数がわからなくなり、やっぱり間違えたら、2番めに行くことにしていた、岩波の本がウリの書店の駐車場に出た。


てことは、たぶんこの裏でしょ。と思ってその方面へ向かおうと思ったら、遠くの看板が目に入る。むー、ちょっと駐車場から離れているけど、あれか?岩波書店って書いてないか?……と思って近づいたら


「岩坂紙店」でした。やっぱり道間違えてる。

引き返して、もとの通りに戻り、再び最初の目的書店のあたりからはじめてみようと思う。たぶんここじゃろ、と角を曲がってずんずん進む。


みかんが……

みかんを過ぎてさらに進むと、ありました!古書の店 ギャラリーさん。


うん、閉まってるね。まあ、この先を曲がって行けば2軒めの目的書店があるのは間違いないしね。そっち行きましょう。

この通りですね。


「七福神のくらす町」。


ビリケンさんがおられましたが、どういうことでしょうか。下克上でしょうか(上下なのか)。

それよりコイツはなんなのでしょうか。


(ウチに帰ってから調べたら、「ネギマンは鳥取県西部の弓ヶ浜半島に突如として出現した巨大な白ネギです。まるでヒーローと勘違いされそうな姿ですが、なにしろネギですから何を考えているかは今のところ理解不能で、人類との意思疎通は難しいと考えられます」(公式サイトより)とのこと。「なにしろネギですから」のフレーズが効いている)

動画もあった。



(妙にうまいなと思って調べたら、なんとガイナックスが一枚噛んでて、DVDも発売されてた)


閑話休題。目的書店に着きました。


入店。が、だれもいない。奥からテレビの音が聞こえてくる。お昼休みなのだろうか。まあドアベルがからんからん鳴ったから、客が来たことはわかるだろうと店内を見てまわる。かなり充実した品揃え。郷土の本もたくさん。ひととおりみて、悩んだ挙句、買う本を斎藤惇夫 / 薮内正幸『冒険者たち ガンバと15ひきの仲間』(岩波少年文庫)と『伊東静雄詩集』(杉本秀太郎 編 岩波文庫)に絞る。奥に向かって声をかけてみる。どなたも出てこられない。お昼休みなのだろうな。あとで来るか、と店を出る。

で、ちょっと市内見てこようかなと来た道を戻ってみると、なんということでしょう、古書の店ギャラリー、開店していました!


先ほど通ったときは開店前だったようだ(通ったときは見てなかったけれども、写真で見るとシャッターちょっと開いてる)。

ここすごい。本が所狭しと置いてある。通路の上にもアーチのように、本がある。雑然としているようで、よく見るときちんと分類してある。「お探しの本があったら、おっしゃってくださいね」と声をかけてくださった店主さん、デキる、手練だ。

コミックが充実している。欲しい本は山のようにあったけれども、今回これらを購入。


うむ、機会があったらまた訪ねてみたい書店であった。

ホクホクしながら油屋書店へ。1時はまわっていたけれども、やっぱり無人くん。そして呼んでもだれも出てきてくれない。しかたない、諦めて駅へ。歩いていると、前回来たときにも会ったハクセキレイさん(おそらく同じ方であろう)に同じ場所で会う。キミの縄張りはここなのか。

電車に乗り込むと、この通り。


けっこうな雨が降り出す、という。うん、お天気には恵まれているのでよしとしよう。


米子発鳥取行きの普通電車はアホみたいに暖房が効いていて、一瞬で意識を失う。意識を回復したら大山が見えた。


大きいです(アホみたいな感想ですみません)。

意識喪失と回復を繰り返すなか、こんな看板を目撃。


おねえさんの写真とコピーの関係、また「日本海」の意味などに悩むうちに鳥取着。やはり雨はやんでいる。

民芸美術館とたくみ工芸店は隣同士で駅のすぐ近く、古書店は同じ通りに面していて、そこから徒歩15分ほど。ということで民芸・工芸はあとにするとして、古書店へ。

途中ものすごく気になるパン屋さん発見。


ここのパンは、おいしい(確信)。しかし


砂パンとはなんぞ?砂を噛むような味わいなのか?味気ないことのたとえの砂をあえてもってくる、これは自信のあらわれなのではないか!?……ぜったい違うわ。残念ながら日・月定休とのことで、砂パンの真相には、次回迫ることといたします。

古書店着。


「古本と器の修理」邯鄲堂さん。趣のあるお店。お香のたかれた店内では、店主さんが器の修理中(あんまりジロジロ見るのもなんなので見てないけど、たぶんそうだと思う)だった。
まず目に入ったのは、ジュリアン・グラック『半島』(中島昭和・中島公子 訳 白水社 世界の文学)。これ、以前京都の古本まつりで見たもののなんと半額。ほかの本もお求めやすいお値段。素晴らしい。

こちらでは、これらを購入。『半島』は、悩んだ末に見送った。


お店の名刺をいただいて、ホクホクと帰路につく。ネギマンとか日本海とかそういうのを見てしまったせいか、以前鳥取で撮影に成功した、あの謎生物がふと脳裏をよぎる。


いったいどうなっているのか非常に気になる造形。この生物は健在だろうか、と気になり、ちょっと探しに。そんなことをしていると、たくみ工芸店の営業時間は終わるわ、民芸美術館も閉館まであと15分だわ、あっちこっちうろついた挙句通りを間違えてて結局この生物は見つからないわで、まあロクなことなかった。けど、傘を使うことだけは一切なかったからよし、だ。


駅に戻って案内板を見ると、どうも時間を勘違いしていたらしく、乗るべき電車は30分前に出ており、次は1時間半後。さすが哀しみ本線、本数が少ない!してやられたわ、ワシとしたことがぬはははははは!笑ってる場合か。

腹も減った。駅そばで「砂丘そば」セット食べよう。


なにが砂丘かは不明だが、二切れのちくわがうれしい。卵丼はかなり甘めの味つけであった。食べて電車に乗ると、雨が降り出す、という。ありがたいありがたい。


浜坂駅でも1時間以上の待ち時間(哀しみ本線……)。駅にはこんなものがあるようだが


当然閉まっている。

しばらくそのあたりを歩いてみるも、町は真っ暗で、猫しか歩いていない。その猫にも遊んでもらえず、すごすごと駅に戻ってみたら、駅前足湯があるではないですか。


浸かっちゃえ。


 利用時間とっくに過ぎてるけど、湯はこんこんと湧いているのでいいでしょ。


足ぽっかぽか。ホームの待合室で『尾崎翠集成(下)』を読みながら電車を待っていると、雨が降り始めた。毎度ありがとうございます。そしてウチの最寄り駅に着くころには当然のごとくやんでいた。重ね重ねありがとうございます。今回お店の方にお会いできなかった書店に行く機会もまたあろうかと存じますので、その際もお計らいいただけましたら幸甚です。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

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