2016-12-31

日々雑記 2016 Dec. #3

21日(水)

某所での仕事、年内は今日でおしまい。帰りは霧に包まれるために途中下車しました。(→ 「真冬の霧中散歩」 )



22日(木)

所用ででかけた先の近所の古書店で、サマセット・モーム『アシェンデン』(河野一郎 訳 ちくま文庫)を購入。


そういや読んだことなかったのだった。


23日(金)




こないだ焼いたパン、目玉焼き、カリフラワーとにんじんのバルサミコ炒め、インスタント野菜スープ。


昼はどかんとギョニソナポリタン。


やはりナポリタンは、油もケチャップも多めで大盛りに限る。レモスコをどばどばかけていただきます。

食べたらおやつ2種をつくる。バナナプディングは夜食べるぶん。


完熟バナナ200gを電子レンジにかけ、レモン汁小さじ1、牛乳150㏄を混ぜて冷やすだけなので、5分でできるのだ。わたしはホイッパーでテキトーにぐじゃぐじゃ混ぜたけれども、以前ごちそうになったときに教えていただいたとおり、ブレンダーでなめらかにしたほうが300倍くらい美味しい。(※個人の感想です)

3時のおやつには、ブラムリーズシードリングでアップル・クランブル。


しかし自分でつくってみると、砂糖とバターの使用量にビビる。ホンマにこんな量入れんの?単位間違ってない?と思いつつもレシピ通りに。恐る恐るアツアツのところを食べてみる。美味いけれどもわたしには甘すぎる。次回は砂糖を減らしてつくってみようと思う。


24日(土)

世の中はクリスマスイブで土曜日で連休二日目だけれども、わたしは仕事だ。弁当はこんなだ。


クリスマス無関係弁当。


夜は多少クリスマス風味。


いつもとさして変わらないが、チーズがちょっとだけ豪華。こないだ焼いたパンはこれでおしまい。



25日(日)




クリスマス無関係朝食。まあ、昨夜のワインの残りでバナナを煮たのがついてるけど。これ、池田万寿夫『男の手料理』(中公文庫)に「キューバの学生料理」として載ってたという記憶が。ただ煮ただけだけど、美味いものです。

今日はイレヴンジズあり。


いうても、砂糖とバターの量におびえて半分残した一昨日のアップル・クランブルを温めなおしただけ。ちなみにどちらも同じように見えるが、朝めしの飲み物は紅茶で、おやつの飲み物は珈琲。





クリスマス無関係昼食。カレー丼は栃尾の揚げと玉ねぎのたいたののリサイクルだけど、美味かった。


夜は某呟き処で仲よくしていただいている方のルータ接続成功記念と称して飲酒。


ツナと玉ねぎのサンドウィッチ。カラシたっぷり。


深夜、いもをふかす。明日の弁当用なのだけど、1個も10個も手間とガス代は変わらないので、えいやっ!とひと袋全部蒸した。いや、10個はなかったけれども。


そしてふかしたてのところをひとつ食らう。こんな時間に。そが甘き誘惑にたれか抗うべけんや。語法はこれ、あってるのか?まあいいや。おいもおいしい。


27日(火)

このところ某呟き処の一部クラスタ(虫・鉱物)の間で話題の女性誌の付録(自撮りライト・スマホカメラ用マクロレンズ)に興味津々なのだが、買いに行く勇気が出せない。実写レポ見てると欲しくなるのだけども。


28日(水)

うーん、Can Cam と Seventeen なあ……(まだ悩んでいる)


29日(木)

もろもろ終わった。やり残したことはないはず。大吟醸いただいた。


さっそく、帰りに寄った商店街で買ってきたこんにゃく天(100円ポッキリ)をアテにいただきます。


うめえ。飲みながら、帰省本の選書会議(一人会議、ゆえになおさら脳内議論白熱)。5枠をめぐって熾烈な争奪戦が繰り広げられたのであった。

結果発表

1. ナタリーア・ギンツブルグ『ある家族の会話』(須賀敦子 訳 白水Uブックス)、『町へゆく道』(望月紀子 訳 未知谷)
2. 『尾崎翠集成 上・下』(中野翠 編 ちくま文庫)
3. 『タゴール詩集―ギーターンジャリ』(渡辺照宏 訳 岩波文庫)
4. J. マルトレイ / M. J. ダ・ガルバ『ティラン・ロ・ブラン 1~3』(田澤耕 訳 岩波文庫)
5. レイナルド・アレナス『めくるめく世界』(鼓直 / 杉山晃 訳 国書刊行会)

……9冊ですね。えー、説明させてください、

1枠=ギンツブルク枠
2枠=小説枠
3枠=詩枠
4枠=GP枠
5枠=借りパクされたので再購入した本枠

……いや、冷静に考えたらギンツブルグ枠1冊でええやないか。てことで軽量化のために、新書(『ある家族の会話』)にしときます。


30日(金)




クロワッサンと珈琲。ひとつでじゅうぶんなクロワッサンがふたつなのは、昨日のバンドルセールでふたつ150円だったから。そしてひとつ次に回さないのは、明日帰省するのに日持ちしない食品がけっこうあるから。もう「新年の抱負」は「ご利用は計画的に」しかないのではないか。


ということで明日までに食べてしまわないといけないうどん玉と納豆とキムチがあり、つまり帰省前のわたしにメニューの選択権はない。


これ一択ということですね。うまいけどね。


軽量化を図ったというのに、昨夜の5枠に加え、なぜか池田満寿夫『男の手料理』(中公文庫)と『大手拓次詩集』(現代詩文庫)まで持って帰ることになったりして、肩と腰が心配。


夜の「いまあるナマモノ食べきり作戦」行動。


たらこ豆腐鍋。思いつきでつくってみたけど、うまい。鍋に湯を沸かし、たらこをテキトーに切って(もちろん皮から中身をしごきだしてもいい、というかそのほうがおいしいと思う)入れ、豆腐もテキトーに手でくずしながら入れ、味をみてものたりなければ醤油を足し、ねぎをバサっと入れるだけ。たらこのうま味で出汁いらず。これ、水溶き片栗粉でとろみをつけるのもいいと思う。あと、たらこと相性のよい海苔を散らすのも美味かろう。なんにせよ、大吟醸がススムくんである。


過去記事サルベージ(→ 【Archives】「薄い本」 )。3年では、人間は進歩などしないものであることよ(一般化するな)。


31日(土)

帰省の日の本日、朝は茶のみ、昼飯は引き続き、ナマモノ食べきり大作戦。


たまごとじうどん。しかしねぎが1本、どうしても使い切れずに残ってしまった。持って帰るか……と呟いたところ、刻んで冷凍すればよろしいとの叡智の言葉が。すんでのところで帰省の土産にねぎ1本持って帰ったおっちょこちょいになるところであった。


なんだかんだとやることがあって、乗ろうと思っていた電車を2本逃し、ということは到着が予定より2時間遅れることになったりするのが流石の赤字路線なのであるが、その電車に間に合うことさえ覚束ない時間に慌ただしくウチを出て、改札ではたったひとりの駅員さんに延々質問している人に待たされる(18きっぷ利用なので、スタンプを押してもらわないといけないのだ)など相当スリリングなことになったのであるが、ホームへの階段を駆け上がり、無事車上の人となったはいいが、乗換駅での乗り継ぎ時間が2分であるのにホームがやたらに遠いので、さらにスリル満点、とかいってる場合ではなく、本の詰まったリュック(重い)を背負い、32番ホーム(遠い)に向かってひた走り、でっかい荷物を引きずって迫りくる中国人観光客の集団を華麗にかわすその姿はまさにマルセイユルーレット(嘘)、なんとか発車ベルの鳴り響く中、乗り換えに成功したのであった。

車窓より。


 なかなかよい夕空であった。

郷里の駅に着いたときには日はとっぷりとくれていたのであった。実家への途上にある、妖しく光るこの建物は市役所である。


見ていると色が刻々と変わる。


妖しすぎる。やめたらいいのに。

無事実家に着きました。正月は少しゆっくりできるはず(姪っ子たちが来るとそうもいかないが)。

さて、あとは蕎麦啜って寝るとしましょう。皆さま、どうぞよいお年をお迎えくださいませ。

2016-12-30

【Archives】 薄い本

2016年も終わりかけ、明日帰省するので大掃除をしているのですが、風呂の大掃除って風呂入ってからするわけで、やっぱり終わってからひとっ風呂浴びたくなってしまうのがどうにも腑に落ちない麩之介です。皆さまいかがお過ごしですか。大掃除のほうはどうですか、終わってますかそうですかそうですね、ハイ。

ということで(なにがだ)、そういや前にも掃除しないといけないのにこんなことしてたな、と思い出したので、過去記事をサルベージいたしました。してる暇があったら掃除すりゃいいのに、と思われた方、わたしもそう思いました…… ご笑納いただければ幸甚です。


薄い本
2013-12-29 21:03:28
テーマ:本のこと


「薄い本」といっても、【肌色注意】のアレではないのでご安心、またはご落胆ください。


大掃除の時期、頭を悩ますのは、この1年で増えた本の処遇であるという方は少なくないのではないかと思う。
本というのは放っておくとどんどん増える。わたしの留守中に勝手に繁殖しているのではないかとさえ思えてくるほどなのだが、まさかそんなことはない。はず。
わが師の、いや、正確にはわが師の令夫人の教え、「一冊買ったら一冊捨てなさい」を守ればいいのだが、正論が往々にしてそうであるように、「それができれば苦労はない」のだ。


そして、「一冊買ったら一冊捨てなさい」が、機能しない場合もまたあるのである。

本の厚みには差があるからだ。

我が家で一番分厚い文庫本は、これである。


もちろん自立する。


以前、複数の方々から、「麩之介は東海林さだおが好きなのではないか」といわれたのだが、残念ながら未読で、しかしそう思う人が多いということは、きっとわたし向きなのだ、ならばなにか読んでみようと思い、どうせなら「東海林さだお入門」と銘打った、著者自選エッセイ集であるこの本にしようと決め、密林でポチって数日後、届いた包みを開けてこれが出た日には、吃驚するより先に哄笑した。このどすこい感はただごとではない。通勤電車で読書派のわたしは、さすがにこれを毎日持ち運ぶことを躊躇したのであった。家で読めばいいとおっしゃるかもしれない。しかし、わたしは家で本を読むときはたいてい寝転がって読むのだ。うっかり睡魔に襲われたりしたら、この本はあまりに危険ではないか。というわけで、買ったはいいが、未読なのである。しかし1,341ページ、その厚さ55mmとは。分冊にするわけにはいかなかったのか。これを1冊買ったなら、標準的な厚みの文庫本であれば4冊は捨てないとダメだろう。


そして、捨てたところで根本的な解決につながらない本もまた存在する。

それが薄い本である。

長い前フリであったが、れぽれろさんより企画パクリのお許しもいただいたことで、「我が家の薄い本ベスト5」。分厚い方は、『なんたって「ショージくん」』で出オチしてしまった以上、もうどうしようもないわけで、薄い方をね。(れぽれろさんの記事はこちら→ 「本の厚みを比較する」  )


さっそく、薄い文庫本を本棚から抜き出してみる。

The nominees are...

1. 『地獄の季節』 (アルチュール・ランボー 岩波文庫)
2. 『風姿花伝』 (世阿弥 岩波文庫)
3. 『ソクラテスの弁明・クリトン』 (プラトン 岩波文庫)
4. 『日本の弓術』 (オイゲン・ヘリゲル 岩波文庫)
5. 『山師トマ』 (ジャン・コクトー 角川文庫)
6. 『黄金の眼に映るもの』 (カースン・マッカラーズ 講談社文庫)
7. 『異邦人』 (アルベール・カミュ 新潮文庫)
8. 『ガラスの動物園』 (テネシー・ウィリアムズ 新潮文庫)
9. 『夢奇譚』 (アルトゥール・シュニッツラー 文春文庫)

いずれ劣らぬ薄さである。9冊抜いても本棚にさほど変化が見られないのが頼もしいというかなんというか、いやはやなんともである。


では計測。

……してみたところ、厚さにはほとんど差がなかった。中を見れば、巻末にほかの出版物の紹介ページがあったりなかったり、そのページ数もまちまちである。ということで、ノンブルの打ってあるページ数+打ってないページ数も比べてみることにする。厚みが同じであれば、ページ数の多いものの方を優位とすることにした。


結果出ました。画像つきでお目にかけようと思うのだが、みな自立は当然覚束ないので、ブックエンドとして分厚い本の助けを借りることにした。(右は我が家の分厚い本第2位に輝いた『ギリシア悲劇IV エウリピデス(下)』 30mm。山田風太郎の『人間臨終図鑑』のほうがもっと分厚かったような気がするが、長期貸し出し中なので、暫定2位) しかし1位と2位との差がはなはだしい。

And the winners are...

第5位、から行こうと思ったら、厚みと総ページ数が同じものが3点……同率3位とし、本文ページ数の少ないものからご紹介することにする。 

第3位: 『ソクラテスの弁明・クリトン』 (プラトン 岩波文庫) 6mm  117p+11p



第3位: 『日本の弓術』 (オイゲン・ヘリゲル 岩波文庫) 6mm  122p+6p



第3位: 『地獄の季節』 (アルチュール・ランボー 岩波文庫) 6mm  123p+5p




第2位: 『山師トマ』 (ジャン・コクトー 角川文庫) 6mm  134p+10p




And now, ladies and gentlemen, the thinnest book in my place is...

第1位: 『風姿花伝』 (世阿弥 岩波文庫) 5mm  126p+2p



最薄本は、世阿弥『風姿花伝』。世阿弥先生、おめでとうございます。

しかし、岩波文庫からなんと四冊が入賞。なのだが、総ページ数が全部同じなのが不思議。


以下各賞の発表です。

ベストパフォーマンス賞(厚みに対するページ数の割合の高いもの):
『ガラスの動物園』 (テネシー・ウィリアムズ 新潮文庫) 7mm  174p+2p



奨励賞(文春文庫って紙薄くなったから、今同じの出したらもっと薄いよね、という理由で):
『夢奇譚』 (アルトゥール・シュニッツラー 文春文庫) 7mm  166p+10p



審査員特別賞(単にわたしがこの作家を愛しているという理由で):
『黄金の眼に映るもの』 (カースン・マッカラーズ 講談社文庫) 7mm  154p+6p



審査員特別賞(せっかく写真撮ったんだから、という理由で):
『異邦人』 (アルベール・カミュ 新潮文庫) 7mm  144p+1p




そしてこういうことである。


いやすごいわ、『なんたって「ショージ君」』。この存在感。寝転がって読むなど畏れ多い(というか危なくてできない)。ちゃんと机で読むことにしよう、ということで、これにて擱筆……じゃないだろう。なにをしているのかわたしは。


こんな記事を書いていては、大掃除は当然終わるわけがないのである。

試験前や、締め切りの迫っている仕事を抱えているときに、掃除を始めてしまうというのはよくあることだ。そして掃除をしないといけないときに、どうでもいいことをしてしまうということ。これもまたよくあることなのだ。人間だもの(で締めくくっていいかな)。


2016-12-21

真冬の霧中散歩

お寒うございます。やっとこさこたつを出して、足元だけはぬくぬくの麩之介です。皆さまいかがお過ごしですか。ぬくぬくですか。それはなによりです。


年の瀬、というほどでもないが某所での年内の仕事は今日で終了。気合いを入れて臨むべきなのだろうが、毎度毎度自転車操業で申し訳ない。もちろん今日も準備不足(なにが「もちろん」だ)。電車で座れたらそこでやろうとか甘いことを考えながら最寄り駅に着いた。電車が軒並み遅れている。わたしの向かう方面は5分ほど、反対方面は50分ほどの遅れが発生しているが、まあよくあることなので、とくに気にはしていなかった。珍しく乗車してすぐに座れたので、少し調べものをしてから、読みかけの文庫本を開く。そろそろ着くという頃合いにふと顔をあげて窓外を見ると、霧。


それもけっこう濃い。そら電車も遅れるわ。通路を挟んで向かいの席では、小柄なおじいさんが窓に向かって正座して霧を見物している(たぶん)のであった。妙に可愛らしかった。


仕事を終えると昼を少し過ぎるくらいになるのだけど、今日は少々調整が必要な事案があり、帰りの時間がいつもより30分遅くなった(電車が30分に1本だからですね)。午後のこの時間、まだ霧が晴れていないのは珍しい。駅に向かうタクシーの中でも(贅沢しているわけではなく、この時間帯は駅に行くバスがまったくないからです)、運転手さんとそんなことを話した。

電車が最寄り駅に近づくにつれ霧が濃くなっていき、ひとつ前の駅ではかなりの濃霧になった。せっかくなので途中下車してみることにした(暇人)。最寄り駅との間には山があり、霧はその山を越えることはなかろうと思ったのだ。


駅前の様子。


上の方が見えない。


こりゃすごい。


神社の鳥居のある風景。


こういう道好き。


モスクワ。


ではなく、県庁舎。


ゆるい坂道をどんどん下って、湖に出る。


なんのことやらわかりません。



水鳥たちも霞んでいる。


オオバン(よくカモにカツアゲされてる鳥)が多い。昔はそんなに見なかったと思うんだけど。彼らは潜って水草を採ってきて食べる(そして食べていると、いつの間にやらカモに囲まれ、その水草を奪われる)。


一瞬前にはそこに鳥がいたことを、波紋が教えてくれる。



人が近づいてくるらしい。



すぐそこのホテルが見えない。


よく知った街が、霧に包まれていると異世界のように見えてくる。霧の中の風景は、のっぺりと奥行きを欠くようでいて、かえってその奥の深さを意識させるように思う。時間という現象を思いもする。ユーリ・ノルシュテインの映画、『霧につつまれたハリネズミ』を思い出した。友達のコグマのところに木いちごの砂糖漬けを届けにいくハリネズミのヨージックは、霧の中にたたずむ白馬を見て、白馬さんは霧の中でおぼれてしまわないのかな、と不思議に思い、霧の中に入ってみる。「自分の足さえ見えない」霧の中、さあっと落ちてきた枯葉やヒュンと飛んできたコウモリに驚かされたり、一本の大きな木が神様のように見えたりする。川に落ちて流されながらヨージックが見た星空は、いつもコグマと一緒に星を数えているときの星空とは、おそらく大きく違うものだったのだろう。


異世界散歩は楽しい。楽しいのでずっと歩いていたいのだけど、昼飯を食べないままで午後2時半。昔よく行った蕎麦屋さんであったかい蕎麦食べて散歩を続けるという手もあるけど、仕事帰りで荷物が重い。仕方ない、帰りましょうかね。


トンネルを抜けて最寄り駅に着くと、陽が差していた。やはりあれは異世界だったか。


また霧に包まれて歩いてみたい、と願ったところで偶然に偶然が重ならないとこんな機会はないわけで、今日はほんとうに楽しうございました。それではまた、ごきげんよう。

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2016-12-20

日々雑記 2016 Dec. #2

11日(日)




ライ麦パンのトースト、ミルクコーヒー。

昼は残りものやっつけごはん


茹でほうれんそうと焼き塩サバのピリ辛炒飯、豆腐とわかめと麩の味噌汁。
炒飯はナシゴレンみたいな感じにしようと、醤油+ハリッサにシナモンパウダー少々で味つけ。なんとなくそれらしくできた。

おやつ


鍋焼きホットケーキ。
生地が残ったので、レンジで蒸しパンにしようとしたら、


えらいことに。庫内で回りながら盛大にせりあがり、溢れ出すのを見て、うわあああああはははははははと、悲鳴が途中から笑いに転じましたね。できあがったものは、ふかふかでおいしかった。

夜。風呂上りに居室の灯りをつけようとしたら、


ヒモスイッチが切れた。しかも本体側の方が。仕方ないので短い切れっ端をつまんで引いた。元スイッチで操作はできるけど、不便だ。なんで不便なのかというと、元スイッチの下には酒屋でもらってきた木箱を積んでつくった本棚があり、その本棚の上には当然本が積んであり、それがスイッチのすぐ下まで積みあがっているので、暗い部屋で手探りした拍子に本が落ちる可能性が大きい……まあ、片づけろっちゅう話でもある。火曜日にはサッシ取り換え工事で作業員さんが入ることでもあるし。しかし、毎度毎度思うことではあるけれど、わたくしという人間は、尻尾に火がつかないと始めないものであるなあ。


12日(月)

帰宅して、一心不乱に部屋を片づける。こういうことがあるたび、「出したら片づける」を習慣にしておけば、部屋はいつでもキレイだし、ものがなくなることもないわけで。今回の片づけで、行方不明だった本が何冊か発見・保護されたのであった。だがしかし、このたび救出かなった彼らもまた、分類もされず手あたり次第に段ボール箱に詰められ、ふたたび失われることになろうとは、いかなる運命のいたずらであろう(だからすぐ整理しろよ)。

ベランダの植物たちは、風呂場に避難させた。よって本日は風呂に入れません。


13日(火)

午前8時50分を過ぎたころ、作業員さんが部屋に入る。事前にもらったビラでは「作業は9時ごろから3~4時間で終了します」とのことだったが、わたしの感覚では「9時ごろ」は「9時以降」なんだな。「頃」なんだから「前後」であって当然なのだけれども。

作業開始、手際よくガラス戸が取り外され、アルミ枠が取り付けられていくのを凝視しているのもなんなので、わたしは文机で明日の仕事の下準備。3~4時間どころか、1時間半ほどでほぼ完成。「あと、ガラス嵌めたら完了です」と告げられる。


そしてこの状態で、10分経過。写真を撮って、「寒い……」とか呟いているところに作業員さん登場。ちゃちゃっとやっていただく。作業後、ベランダに出て責任者の方に説明を受けてオワリ。やれやれ、である。ほっとした拍子に、「この季節、乾くのに二日ほどかかりますが、それまで触らないでください」といわれたコーキングにいきなり初日から触ってしまったわたくしであった。(「ベランダに出てください」から説明が始まったわけで、まさかその窓のベランダ側がゴムで部屋側がコーキングだとは思わなかったんだよ!)

切れた照明器具のヒモを機結びでつないでみた。(鞄職人の子なのですよワタクシ)


これでしばらくは大丈夫だろうけど、本体側のもう一方も擦り切れてきていて、ちぎれるのは時間の問題だろうなあ。

午後は雨の中、用事で出かけた。ときどき会う盲導犬がカッパ着せてもらってて、たいそうかわいかった。以前、散歩中の犬がカッパがわりにゴミ袋着せられてるのを見たことがあるけれども、あれはあれで味わい深いものであった。

帰宅して、風呂場に疎開させていた植物たちを水洗いして、窓辺に置く。


外壁工事のせいで、ホコリまみれだったのだ。すまない。それにしても、日照不足でみんな徒長してしまっているのが悲しい。しっかり日に当たっていれば紅葉する虹の玉も、ひょろひょろと細く伸びた茎についた(いままでみたこともないほど)小さい葉が緑色のまま。ほんとうにすまない。工事が終わる来年の夏まで、どうかがんばってほしい。


14日(水)

「ポトラッチ」ってすごい名前の飲みものだな、と思ったのだ。


思い込んだら、そうとしか見えないものだな。しかし「ポトラッチ」という名のミルクティーとは?まずはジャージー種の牝牛がストレスなく乳を出せるように、東京ドーム180個分の広さを誇る放牧場を整備、なんなら牛連れてきてその場で搾った牛乳使ってもいいんだぜ?くらいの勢いだが、いくらなんでも殺菌は必要なので加工場を併設、ゴールデンティップスをたっぷり含んだアッサムをはじめ、ケニア、ニルギリ等数種の最高級茶葉を門外不出の比率でブレンドしたものを使用、英国からティー・エキスパートの大群を招聘し、ずらりと並んだ彼らが手ずから淹れた茶を使用しているにもかかわらず、お値段は同種の飲料と同じ水準とかそういうものであろうか?ていうかあんまりたいした想像ができなくて申し訳ないこと甚だしいところではございますが、ボトラッテ・ロイヤルミルクティー、美味しかったです。


15日(木)

なんだかんだで長いこと積みっぱなしになっていた(まあそんな本ばかりだが)オーギュスト・ブランキ『天体による永遠』(浜本正文 訳 岩波文庫)を読みはじめた。これはあれですね、詩です。
  共に生れ、大空をめぐり、そして死んだ星たちの巨大な渦巻きの一つが、何百万世紀経って、ようやく自分の前に開かれた宇宙空間を渡り終えようとする時に、そこへやってきた別の燃え尽きた星の渦巻き群と、双方の境界線上で衝突する。猛り狂った乱闘が、10億の何十億倍里以上の広大な戦場において開始され、果てしない歳月にわたって続くのだ。宇宙のこの一角は、今や、恒星や惑星を瞬時に蒸発させてしまう猛火の稲妻が、絶え間なく切り裂いて走る、炎の海と化す。
(p.60)
その生涯の43年間を牢獄で過ごした革命家が、こんな詩的散文で天体論を書いていたとはなあ。


4003422511天体による永遠 (岩波文庫)
オーギュスト・ブランキ 浜本 正文
岩波書店 2012-10-17by G-Tools


16日(金)

りんごでおやつ。


紅玉をテキトーに切って耐熱皿に並べ、ラム酒(ブランデーや水でも可)に浸しておいた干しぶどうをばらまき、漬け汁もかけて、砂糖(はちみつでも可)をふりかけてバターを散らし、オーブントースターで15分焼く。(シナモンパウダーをふろうと思っていて忘れた)


はい。半分残しておこうと思っていたのに、りんご2個分ペロっといってしまった。危険なおやつだ。

食べたら文化博物館へ。『国立カイロ博物館所蔵 黄金のファラオと大ピラミッド展』をば。館内に入ると、


メジェド様いた。(スマホカメラに不慣れなもので、ブレブレですみません)

展示は素晴らしかった。古代エジプトの技術力の凄さよ。ミイラを収めた棺の装飾画の見事さよ。近くで見ていた人はどうもヒエログリフが読めるらしく、ピラミッドを築いたファラオの名前なんかを声に出して読んでおられた。微笑ましさよ。

展示を見終わると、「なりきりコーナー」の案内板が。アレだな、顔出すヤツ。と思いきや、ここのはひと味違った。


かぶれます!


着られます!


&メジェド様ピラミッド前でスタンバってます!


大人気ですね。ミュージアムショップでも、メジェド様グッズたくさん売ってた。まあわたしが欲しかったのは、「ヒエログリフしたじき」か「ヒエログリフ手ぬぐい」だったけど。財布にお金が450円しか入ってなかったので諦めたけど。

常設展の映画も観ました。島津保次郎監督『家族会議』(1936年)。いやー、主人公二人が辛気臭い!桑野通子がコップを握り壊す場面の音楽に驚愕!それはともかく、なにが「家族会議」だったのか、とんとわからない!原作は横光利一の新聞小説だそうで、読んだらわかるのだろうか……


17日(土)

夜、自家製酵母種でパンを捏ねる。


今回の中種は、前回と比べてイキがいい感じだったので、期待してます。

いつもの書店の店長さんから、四元康祐『言語ジャック』(思潮社)入荷メールあり。出版社取り寄せだろうから2週間はかかると思っていたけど、早かったな。


18日(日)




ベシャメルチーズトーストと、珈琲。




なんだか朝ごはんのような昼ごはんである。まあわたしは三食朝ごはんが食べたい人間だ。

さて、気になるパンの様子は


うむ。

焼けました。


うまし。(これもワインをコーヒーにすれば朝ごはんだな)

ここのところ、白ごはんにお揚げの焼いたの乗っけてねぎと生姜醤油かけただけ、みたいな弁当続きだったので、明日は気合の入った弁当にしたい。が、どうせ今日の残りものをリサイクルすることになるであろうな。スーパーで切り身の魚はひと切れ単位で売ってないからしかたない。


19日(月)

予想通り、残りものリサイクル弁当。


白ごはん、焼き塩鮭の残りを甘酢でさっと煮たの、お揚げとキャベツの煮たのの残りをたまごでとじたの、塩蒸しかぼちゃ、煮ピーマン、インスタント味噌汁(わかめ)。

ちょっと早めのクリプレ(自腹)が来ました。


いや、まあこの箱で来たからってだけだけど。某呟き処でいつも遊んでいただいている方に、すすめられるがままにポチったCDたち。たのしみだ。


20日(火)

そして本日は、またもやドカンと乗っけ弁。


麩とねぎと自家製なめたけのたまごとじ丼(七色唐辛子たっぷり)、インスタント味噌汁(豆腐)。いや、うまいですよ。

仕事帰りに本を受け取りに。


やっとこさお迎えに行けました。