2015-11-30

日々雑記 2015 Nov. #3

21日(土)

世間は今日から3連休だそうな。わたしは今日から3連勤。まあそんなことはどうでもいいけど、仕事帰りに信号待ちをしていると、楽しげに話をしている外国人観光客に囲まれた。その人たちの会話が耳に入ってきて、ずっと注意して聞いていたのだけど、それが何語なのかさっぱりわからなかった。ヨーロッパの言語は、話せなくてもだいたいどのあたりの言葉か見当がつくけど、その人たちの言葉は皆目わからない。たぶん北欧の言語なんじゃないかな。みんな背高いし(判断材料はそれかい)。とか思ったけど、よく考えたらバルト海あたりの言語もよく知らないよな。テキトーなこというなよな。


23日(月)

仕事帰りにビール買おうと思ったら財布に673円しか入ってなかった。そのへん歩いてる小学生のほうが金持ってるんだろうな、と思うとなんだか悔しくなって、えい、小学生にできないことやってやる、とビール3本をカードで買ったのだが、この空しさはなんだ。


25日(水)

某所での仕事を終えて、昼飯は自宅で。


いんちきスパゲッティ・ナポリタン。正統派ナポリタンというものが存在するかどうかしらないけど、これはまあ、喫茶店のケチャップ味炒めスパゲッティのいんちき版。ハムではなく魚肉ソーセージ使用で、赤唐辛子とハリッサで辛味をもとからつけたもの(タバスコ切れてた)。香りづけにクミンシードを使ったけど、あればアニスシードのほうが合うような気がする(なかった)。ということで、つくり方自体が定まってない時点でいんちき、ってことでいいじゃないですか。具は魚肉ソーセージ、たまねぎ、ピーマン。ピーマンがオレンジ色なのは、もともと緑色だったのが、常温で置いといたらオレンジになったというだけ。ピーマンは低温にあてるといたんでしまうけど、これは追熟?しただけで、シャキシャキしている。魚肉ソーセージは単体で食べる気にはならないけど、ケチャップ味みたいな甘目の味つけの炒めものには合う。


25日(水)

原節子さんが亡くなった。小津、成瀬作品等、好きな映画にたぶん一番登場していた女優さんなのではないかと思う。山中貞夫監督『河内山宗俊』の原さんの可憐なことといったら。「鎌倉行ったら、ふつうに市場とかで買い物してはるらしいで」と聞いていたので、学生のころ鎌倉に旅行したときは、ドキドキした。見かけることはなかったけど。


27日(金)

寒い。 外では強風が吹いている。しかしまだこたつ様を部屋にお迎えするわけにはいかない。こたつ様をお迎えするためには、部屋を清めなければならず、掃除するには盛大に散らかったものたちを片づけねばならず、片づけるためにはそれなりの時間をかけねばならず、本来ならば昨日仕上げなければならなかった仕事をいまだにやっているわたしとしては、そのための時間は捻出できず、というよりさっさと仕事を終わらせたらいいのにまだ終わらない。ベランダ民(植物)たちの受け入れも可及的すみやかに行わねばならぬ事項ではあるのだが、準備が進まない。というか仕事を早く終わらせろ。


28日(土)

仕事を終えて、ビールを買おうと思ったら、こないだは600円くらいしか財布に入ってなかったわけだが、本日は財布そのものを忘れていて、一銭たりとも持っていないことが判明。弁当がなかったら、「飯代めぐんでくだされ」だったわけだが、こんなことで大人として大丈夫なのか。ほんとうに大丈夫なのか。

ビールも買えず帰宅。懸案の仕事に打ち込んで、めでたく完了。こたつ様不在の上に、掃除をしていないのでエアコンも使う気になれずでクソ寒い室内、おおかたの案は布団の中で練ったのだけど、布団でパソコンは使えるわけもなく、いや無理すれば使えなくもなかろうが、さすがにそれでは人間がダメになりそうなので越えてはいけない一線だろうと、名残は惜しいが布団から這い出し、誇張ではなく文字通り震えながら作業。もろもろややこしいことを終わらせて布団に戻ったら、咳が出はじめた。まさかな。アレじゃないだろうな。


29日(日)

目覚めたらのどが痛いわけです。アレか。いや、気のせい。いつもより早めに出勤。今日はかばんの中に財布を確認したから、万が一具合が悪くなっても薬は買える。いや、買う必要などない。具合は悪くなったりしない。熱はない。節々は痛くない。そう、信じ抜くこと、それがいちばん大事。なのだが、時間がたつにつれ、なんかちょっとこれはやはり。いや、わたしが信じないでどうする。

とはいえ、やはり少々これはという感じなので、帰宅して即パジャマに着替え、土鍋に昆布を敷き、白菜、豆腐、薄揚げ、ねぎ(大量)を入れ、塩少々と酒、水を注いで煮て、沸騰したところで鱈(立派な切り身じゃなくて、端っことかカマの部分)とえのきを加えるといういつもの鍋を準備、そのかたわらでおさ、もとい、お米が原料の常備薬を、ガラス瓶から焼物の専用容器に移し、湯せんにかけ、支度が整うまでに床を延べて、おさ、お薬を飲んだらすぐに入れるようにした。完璧。


30日(月)

今日は休みなのにいつも通りの時間に目覚めたが、布団から出ずにゴロゴロして本読んだりなんだり。昼過ぎ、水木しげるさんが亡くなったことを知る。永遠に生きておられるような気がしてた。と某呟き処で呟いたわけだが、TLの皆さんも、「え、水木先生って死ぬの!?」みたいな反応してて、悲しいのに、つい笑ってしまった。笑ってたら、なんだか水木さんがすぐそばで、いっしょに笑っていらっしゃるような気がした。妖怪「しげーさん」か。よく来てくださった。

午後はこたつ様をお迎えする儀式(掃除)をしてたら日が暮れた。その甲斐あって、つつがなくこたつ様をお迎えすることができた。しかし火入れ式はまだ。魂を入れぬ前のこたつ様は、なんと申すべきか、単なる布団つきのテーブルなのであるが、さすが、いらっしゃるだけで温かい心持ちになり、飽きず愛でている。(愛でてねえで電源入れろよ)

昨夜は風呂にも入らず寝てしまったが、明日は人前に出るので仕方なく風呂をつかった。あがったら足がフラついたので、まだ9時過ぎだけど、もう寝ましょう。おやすみなさい。

2015-11-20

日々雑記 2015 Nov. #2

12日(木)

帰宅して荷物を置き、ポケットに財布とたたんだ布バッグだけ入れて、近所のスーパーに買い物に出たが、財布に入っていると思っていた「貴方様だけのお得情報 ■11月12日 木曜日限り 1,000円(税込)以上お買上で ポイント進呈!!」クーポンが実は通勤鞄に入っていたことが判明。一瞬ウチまで取りに戻ろうかと考えるも、んなもんめんどくせーやな……あ、そうだ、1,000円越えなければそもそもポイントは付与されないのだ!という、後になって考えたらかなりどうかしてるといわざるを得ない秘策が浮かぶ。しかして暗算しながら買い物するも、途中でいくらだったかわからなくなり、コレどうすっかな、まあいけるやろ、と最後にカゴに入れた納豆(89円)のおかげで、計1,008円也……


なんでしょうかこの敗北感は。

 
13日(金)

早朝、ヒヨドリの絶叫を聞く。すごくうるさい。


14日(土)

仕事で昼まで自宅待機。拘束時間を終えて、昼飯を食べ、京都文化博物館に「レオナルド・ダ・ヴィンチと『アンギアーリの戦い』展」を観に行ってきた。招待券をずいぶん前にいただいたのだけど、やっとこさ。エントランスがものすごく混んでて驚いた。それでかどうかは知らないが、なんか殺気立ってる人が多かった。わたしは4階の展示室まで階段で上がったのだけど、前を歩いてる親子連れがエレベーターに乗る乗らないで揉めてたりして。「乗りたかったら乗ったらええわ!何時間かかるか知らんで!」とか。
展示はなかなか面白かった。東京芸大で製作された「タヴォラ・ドーリア」の立体化作品は、立体にしたものを見ることで、絵画作品の中のダイナミズムが見えてくるという経験ができて、たいそうコーフンした。それにしても、模写だけが残っているレオナルドの作品、あれが完成していればすごいものになっていたのだろうな……

展示を観終わってから、常設展をぐるっとまわり、映像ホールへ。島津保次郎監督『隣の八重ちゃん』を観る。思っていたより面白かった。エルンスト・ルビッチみたいなのがやりたかったのだろうなー、なんて思いながら鑑賞。しかし音響効果が謎だった。たぶん「オールトーキー」ということで、てんこ盛りに盛りすぎちゃったのではなかろうか。そして幕切れの「もう隣の八重ちゃんじゃないわ!」という台詞に、口があんぐりと開いてしまった(実話)。そりゃないぜ。ぼんやり歩いてたらカラスに後頭部蹴られた(子供のころの実話)のに似たタイプの衝撃を受けちゃいましたぜ、まったく。


15日(日)

夜、とうとうデビューを飾る。


七輪でひとりBBQ。詳細報告は、いずれまた。


16日(月)

朝、七輪で朝食を調えた。


スープ、トースト、コーヒー(の湯。豆を焙煎するにはいたってない)をすべて七輪で準備。ほかにバウムクーヘン、焼きいもを焼いた。あ、バウムクーヘンは、イチから生地を竹筒に巻きつつ焼いたわけではなく、市販のをあぶっただけだけど、コレが意外においしかった。詳細は、いずれまた。……書きますよ。


20日(金)

今日が最後の機会なので、「琳派 京を彩る」を観に京都国立博物館へ。平日の昼間だというのに、すごい人出。実をいうとわたしは琳派、というか尾形光琳があまり好きではない。例の弁当の伝説をはじめて聞いたか読んだかしたときに「ケッ」とか口に出してしまったほど。だけど、デザイナーとしては一目置いている(何様だわたしは)わけだし、俵屋宗達と酒井抱一は大好きで、建仁寺で観たときはレプリカだった宗達の「風神雷神図」の本物が観られるというので、いそいそと出かけたのだった。以下いずれ書くことを前提に(また……)、気になることをメモ的に。長く延べられた「鶴下絵三十六歌仙和歌巻」(俵屋宗達 画 本阿弥光悦 書)の動感の見事さ。「蓮池水禽図」(宗達)には、絵のなかに苦もなく入っていけそうな引力を感じた。「牡丹図」や「龍樹図」(ともに宗達)のおおらかなこと。「蔦の細道図屏風」(伝俵屋宗達) はユーゲントシュティルというかクリムトっぽい。いやクリムトのほうが後やっちゅうねん。「夏秋草図屏風」(酒井抱一)の繊細さ。問題の光琳は、初期、雪舟っぽい絵を描いているのが意外だった。ていうか器用な人だな。そして構成力が尋常じゃない。「竹梅図屏風」、「槙図屏風」(ともに尾形光琳)、完璧じゃないですかこの野郎!団扇のデザイン、どれもこれも素晴らしすぎる!あと、尾形乾山って肉筆画はたいしてうまくないということを知った(焼物はいいんだけど、なんでだろう)。
かなり面白い展示だった。機会があればぜひ(といってもあと3日で終わっちゃうけど)。

2015-11-10

日々雑記 2015 Nov. #1

1日(日)

「パウル・クレー だれにも ないしょ。」を観に、神戸へ。元町で飲んだくれて、帰宅。えっと、書きます、そのうち……

布団に入ってもいつまでも手足が冷えたまま。わたしは手足は常にあったかいほうで、冷たくて眠れないということはまずない。これは風邪ひいたかも。いままでガーゼケットと薄手の羽毛布団で寝ていたのだけど、これはいかんと冬の布団を出して、その上からかけた。真冬でもこの冬布団と綿毛布だけでじゅうぶんなので、普通に考えたら暑過ぎるのだけど、これでちょうどいい、ということはやっぱり風邪かな。明日休みだから古本まつりに行きたいんだけどな。


2日(月)

7時に目が覚めた。やはり風邪ひいてる。雨も降ってるし、古本まつりは諦めて、いったん起きたものの、寝る。一日寝倒して今日中に治すことにする。

9時半ごろ、のろのろと起き出して朝飯づくり。いりこで出汁をとり、おでんの残り汁に足して、しょうゆで味を調えて、湯がいた冷凍うどんにかけて、梅干、わかめ、とろろ昆布、大量のねぎをトッピング。


食べたらまた寝る。

昼はにゅうめん。お出汁は朝の残り、油抜きして冷凍しておいたお揚げさんと干ししいたけの炊いたの、ねぎ。


食べたらまた寝る。

14時ごろ目を覚まして、布団のなかで「パウル・クレー展」の図録をぼんやり眺める。そして寝る。

19時ごろ晩飯の支度。冷凍してあった食パンとにんにく、たまごでパン粥。


冷凍食品と乾物バンザイ。食っちゃ寝食っちゃ寝ってのがいちばん効く。風邪が悪化する気がしない。


6日(金)

妹家から宅配便が届く。お米や野菜、果物、姪っ子たちの描いた絵など。今年は雨が多くて稲が倒れてしまい、お義母さんが、お盆過ぎから毎日少しずつ稲を起こされて、たいへんな作業の末にとれたお米なのだとか。ありがたい。心していただかねば。


というわけで、昼はおかずのメインが梅干とだしがら昆布の佃煮ときゃらぶき(これは市販の)という、新米を引き立てることに特化したメニュー。味噌汁の具は焼きねぎのみ。ごはんがほんとうにおいしい。

夕方からは、今日食べる分以外の大根葉とかぶの葉を、塩漬けにしたりふりかけにしたりと保存食づくり。昨日の朝抜いたのをすぐ送ってくれたものなので、新鮮なことこの上なし。

晩酌。


お揚げさんのおろし和え、かぶの葉のナムル、酒と醤油で炒ったむかご、ヱビス。

大根なんか、包丁のアタリが違うんだな。おいしかった。

お米や野菜や果物の入った箱には、姪っ子たちの描いた絵も入っていた。心臓わしづかまれ。2歳の姪っ子2は、わたしが贈った「おならうた」の擬音を完全マスターしたらしい。ということはだ、おそらく、

妹 「いもくって?」
姪2 「ぶ」
妹 「くりくって?」
姪2 「ぼ」

という応酬が日夜繰り広げられているのにちがいないのだ。なんだそれものすごく見たいぞ。

おならうた
谷川 俊太郎 飯野 和好
4871101584

名著。


7日(土)

本日の弁当: 白ごはん、だしがら昆布と削り節の佃煮(ごはんに埋めてある)、きゃらぶき、梅干、厚揚げしめじ、かぶの葉のナムル、やりいかの柚子胡椒風味、焼きねぎの味噌汁。


すべて一昨日、昨日の残りもの。


8日(日)

本日の弁当: 白ごはん、だしがら昆布と削り節の佃煮、きゃらぶき、梅干、秋鮭の焼いたの、かぼちゃの塩蒸し、ピーマン炒め、小芋、大根、にんじん、薄揚げの味噌汁。


雨が降っているのでいつもの公園で食べることはできないけど、きょうは事務所にひとりだからいいや、とデスクで食べ始めたら、午前中いっこもかかってこなかった電話が急にガンガンかかってくるの、これなんで?


9日(月)

近年稀に見る二日酔。白湯に梅干入れたのをがぶ飲み。

夜、ちょっといい報せがあったので、キブンよくなってビール飲んだら、コップ一杯で気持ち悪くなった。反省。


10日(火)

回復したので、ビール。昨夜の反省はいったいなんであったのかと思われもするのだが、人間だもの みつを


まあ、アテは大根とお揚げさんの鍋なので、胃にはやさしいが、なんの解決にもなっていない気はしないでもない。