2024-03-10

日々雑記 2024 Mar. #1

1日(金)



ライ麦食パンのトーストにピーナッツバターとブルーベリージャム、コーヒー。

昼休み、昨日届いていたのを知りながら気づいてないふりをしていたメールを開封(開封報告が要求されていた)、返信したら昼休みが終わりかけていた。お金は発生しないけど、これは業務なので、これから1時間休むこととする。とりあえず飯を炊く。昨日つくった豆腐飯の素を使用、味噌汁はつくるとして、あとはつくりおきでなんとかする。



炒りにんじん、大根のセンチェ、豆腐ごぼう飯、えのきたけ白菜お揚げ九条ねぎの味噌汁。

晩は、昼と同じ。


2日(土)

お天気がいいので散歩に出たいところだけど、どうも体調が思わしくないので、おとなしく家にいることにする。



ライ麦食パンのトーストにバターとアップルバター、ミルクティー。

調子悪くて頭が働かず、昨日買ってきた鱈とセロリでスープをつくるか、簡単にインスタントラーメンで済ますかが決められない。某呟き処で投げてみたら「スープ」「ラーメン」「両方」のご意見が寄せられ、ますます決められない。ということで


何十年かぶりのあみだくじで決めた。「ラーメン」を「ラメーン」と書きそうになったことは見逃してほしい。字がきたなすぎて「乙―プ」ってなんだろうと思われた方がいらしたが、いたしかたないであろうとも。書いた本人さえ大笑いしたのち「うん、たしかに乙ープだ」と納得したさ。「Zープ」の可能性だってあるさ。



土鍋炊き辛ラーメン。
付属のかやく、にんじん、キャベツ、九条ねぎ、たまご入り。

晩は全粒粉食パンにマーガリン、常温の水。

風呂上り、ちょっとだけ、と思いパジャマに裸足のまま、昨日買ってきた野菜の下ごしらえと調理。赤かぶを洗って刻み、保存袋に入れて塩でもんで昆布とともに甘酢漬けにする。少しだけついていた葉の部分は、しばらく水に浸けて泥を落とす。セロリとブロッコリーは洗って水に差しておく。春菊は洗って葉をむしり、軸は長さを半分に切る。ほうれんそうは洗って長さを半分に切り、軸の方は根を落として掃除し、十字に切り目を入れる。根は細かいひげ根を掃除する。鍋に湯を沸かして塩を加え、春菊の軸、葉、ほうれんそうの根、軸、葉の順で、少量ずつ茹でて冷水に取り、絞って小分けにして冷蔵庫にしまう。冷蔵庫を開けたら、昼に食べるつもりだった鱈の切り身が目に入った。このままでは消費期限が過ぎてしまうので、とりあえず酒と塩を入れた湯で軽く茹でておく。ぜんぜん「ちょっとだけ」では済まず、すっかり湯冷めした。足が冷えきったので湯たんぽをつくって寝る。


3日(日)



全粒粉食パンのトーストにマーガリン、コーヒー。

洗濯物をベランダに干す。曇っているので室内が薄暗い。



鱈とセロリのスープ、赤かぶの酢漬け、ジャスミンライス。
スープは昨夜茹でた鱈とその茹で汁を使用、セロリは乱切りにしてオリーブ油で炒めてから煮込んだ。ジャスミンライスをスプーンですくい、汁に浸して食べると最高。

晩は、ブロッコリーのクミン炒め、昼の残りのスープと米。


4日(月)



全粒粉食パンのトーストにバター、コーヒー。



ジャスミンライス、赤かぶの酢漬け、マスールダール、ブロッコリーのクミン炒め、炒りにんじん。
マスールダール以外はつくりおきと残りもの。

夜間の仕事の前に、全粒粉食パンを2枚におろしてチーズサンドをつくって食べた。仕事終了後、ブロッコリーのチーズ焼きをアテにノンアルコールビール。


5日(火)



豆と米の粥。
豆はマスールダール、米はタイ米。



セロリとたらこのスパゲッティ。
市販のたらこパスタの素(切り海苔付き)を使用。2袋入りを買って1袋使い、そのまま忘れかけていたものが発掘されたのであった。

おやつ


チョコクリスピー(ミルク)、コーヒー。
ハムレット チョコクリスピーは好物なのだけど、近所のスーパーでは今後取り扱いがなくなるようで、2割引きのシールを貼られ、籠の中で3箱身を寄せあって泣いていたのをわたしが全員引き取った。大事に食べるよ。

圧力鍋で挽き割りえんどう豆を茹で、その後大根を下茹で。えんどう豆はスープに、大根はヒガシマルうどんスープで煮ものに。


6日(水)



ジャスミンライスにひきわりえんどう豆スープ。
学生の頃はじめてつくった豆のスープは、汁物には出汁が必要だと思っていたわたしの思い込みをぶっとばしてくれた。それはこの「イエロー・スプリット・ピーのスープ」(なにかを見てつくったはずだけど、出典が今となっては不明)か「白いんげん豆のスープ」(図書館で借りた「大草原の小さな家のレシピ」的な本を見てつくった)かどっちかだったと思う。えっ、茹で汁に塩だけでいいんですか?と思ったけれども、これが驚きのおいしさで、素材の味だけでじゅうぶん旨くつくれるものもあるのだなと認識するきっかけになった料理。今日は出来心でターメリックとカイエンペッパーを加えた。ほんとに塩だけでじゅうぶんおいしいんだけど。

午前中、平安蚤の市を覗く。ちょっといいものを格安で見つけてしまい、自分の生活に欠けているものか、ぜひとも必要なものかといわれたらそれはないけど、あっても悪くないし、どうしたものかと悩み、とりあえずちょっと頭冷やすか、とぐるっと一周回って、やっぱり買おうとその店に回収に行ったら、まさにその商談成立の瞬間に立ち会ってしまったのであった。二つあったものが二つとも。しゃあないね。

ということで、今回はコーヒー豆(ミャンマー中深焼き200g)だけ買って会場を後にした。

お昼は久々に ますや にて。平日の遅い時間だし空いてるかなと思ったけれども先客が5人。カウンターのみ7席の店なので、これは相当の混雑なのである。つまり空いているのは、奥の端っこと、カウンターの曲がり角だけ。後ろすんませんすんませんと端っこに進み、オムライスとコンソメスープを注文。


オムライス(600円)。
去年より100円値上がりしてる。450円の頃を知っている身としては少し寂しい。けど、しかたないし、それでいいと思う。質を落として価格を維持するより(それでもう行くのはやめようと思った店もある)、物価が高くなったんなら、それに合わせて値上げしてくれた方がわたしはうれしい。それにしても、これで600円はやっぱり破格だと思う。

満足して地下鉄で二条城前駅下車、油小路御池下ルのギャラリー PURPLE へ。


「FLUKES ARE NO MISTAKE ― タラブックス、失敗と本づくりの未来」を見てきた。


奥の壁をスクリーンとして映像作品『FLUKES ARE NO MISTAKE』を上映、左壁面の棚にそのカタログを陳列。カタログの装丁には、刷りはじめに必ず発生する不安定なプリントやミスプリント(それらを彼らはフルーク、「思いがけない幸運」と呼ぶ)が使用されていて、同じ本はひとつもない。今日はこの後の予定があって、選んでいる時間がなかった。残念。開場ではシルクスクリーン作品の販売もしていて、スタッフの方が出してきて見せてくれたけどまあこれがもうあなた……(言葉にならない) はー湯水のように使える金が転がり込んでこないものか。会期は10日までなので、もう一回行けたらいいんだけど。シルクスクリーンは買えないが。

四条烏丸に移動、京都シネマにて、ビクトル・エリセ監督『瞳をとじて』を見る。いやー2時間40分があっという間だった。不在、記憶、そして映画についての映画。
冒頭、パリ郊外の「哀しみの王」と名付けられた邸宅の庭のヤヌス像が印象的に映し出される。てことは、この映画は「過去と未来」、「内と外」に関わる映画なのだろうな、と思ったら……ちょっとネタバレするが、この映画の冒頭のシーンは、主要人物の一人ミゲル・ガライが監督した映画『別れのまなざし』の一場面で、余命いくばくもない老人レヴィが、元レジスタンスの男フランクに、中国に残してきた娘を探してくれと依頼するところだった。フランクを演じるのは、ミゲルの親友で俳優のフリオ・アレーナス。彼はこの場面の撮影直後に失踪し、死亡したことになっている。その20年後、未解決事件を扱うテレビ番組でフリオの件が取り上げられることになり、ミゲルはフリオの娘アナ(アナ・トレントが演じている)とコンタクトを取る……劇中作品のタイトル『別れのまなざし』が本作のタイトル『瞳をとじて』と呼応していることはいうまでもない。そして『瞳をとじて』はエリセの過去作品『ミツバチのささやき』において、少女アナ(アナ・トレントが演じている)に姉イザベラが教えた「目をとじて『わたしはアナ』と呼びかければ(「いなくなった」精霊に)いつでも会える」ということばとつながっている。アナ・トレントが両作品でアナを演じている……となれば……なんて考えてしまう。つまりこの時点ですでに、わたしはエリセの仕掛けにうまいこと絡め取られてしまっている。
見ていくうちに、現実(現在)パートは虚構(過去)パートと密接につながっており、主要人物三人の関係は、映画『別れのまなざし』の登場人物三人の関係の変奏であることが容易に理解できる。そして、ミゲルが出演したテレビ番組を見た視聴者のひとりから連絡が来て、そこからが怒涛の展開で、もう、うおおおおおーわあああああー(ネタバレ防止機能)で最後、映画館(すでに廃館となっている)にフィルム(消えゆく媒体)を運び込み、映画『別れのまなざし』(完成しなかった)のラストシーンを上映するわけですよ。あの映画館の場面ではさあ、『ミツバチのささやき』でアナが『フランケンシュタイン』を見た映画館を思い出さずにはいられないよね?よね?(同意を強要)……閑話休題、スクリーンから投げかけられる「別れのまなざし」を食い入るように見つめていた「ある人物」がそっと「目を閉じる」ことで本作は幕を閉じる。完璧、ではないですか。エリセの過去作品(長篇はもとより、『10ミニッツ・オールダー』所収の短篇「ライフライン」も想起された)のみならず、その起源からの数々の映画の記憶(そう、「記憶」)がちりばめられ、そこここで強く弱く光を放つ大傑作だった。あと犬!犬がかわいい!犬は愛!(錯乱) あとボルヘスなー。岩波文庫の『伝奇集』ほかうちにあるはずのボルヘス作品が行方不明で、「これはあれじゃね?」が調べられない。部屋を片づけろ、今すぐに。

晩は、 銀座ライオン にて


待ちきれなくてビール飲んでしもておりますが。

盛りだくさんな一日であった。そして、そういやあれ見たかったんだよね、ロベルト・ロッセリーニ『神の道化師、フランチェスコ』デジタルリマスター版、あれいつまでだっけ?と思って調べたら、明日までだった。というわけで、明日も映画を観ることが決定。


7日(木)



日清カップヌードル。
なにもかもめんどくさかったが、腹は減っていたんだ。

11時過ぎ、京都シネマへ。ロベルト・ロッセリーニ『神の道化師、フランチェスコ』を見る。
今日もなんかすごいものを見てしまった。激しい雨の中、賛美歌を歌い、歓喜に満ちて駆けだす修道士たち……ハンセン病を患い、社会から追放されさまよう人に会い、おずおずと近づき抱擁したあと倒れ伏して泣くフランチェスコの周りの輝く野の花……自然描写がもうすごかった。子供のように全力で生きて祈る、ときに滑稽な人々の姿がなにか途方もないものに見えてくるのは、あの光景の中にあってこそなのだと思われた。兄弟ジネプロが死刑にされかかったエピソードにはもうびっくり(あとで調べて、フランチェスコも兄弟たちも、演じたのは実際のフランシスコ会の修道士たちだったと知って二度びっくり)。アッシジの聖フランチェスコと兄弟たちの逸話を非連続的に描いたこの映画、どうやって終わるのかと思ったら、みんながくるくる回りだしたので(なにをいっているかわからないと思うが)呆気にとられ、うん、これしかないわと納得。

本日も、昼は ますや で


コロッケセット(600円)。


8日(金)



ほうれんそう・たまご・チーズのホットサンド、紅茶。



炒りにんじん、大根のセンチェ、焼きねぎの酢醤油漬け、春菊と豆腐のスープ、ジャスミンライス。
スープには、春菊、豆腐、にんじん、えのきたけ、白ねぎ入り。

午後に予定していた仕事がなくなったので、比較的ゆっくり別の仕事の準備をする(基本的に自転車操業)。

晩は、さば缶・白菜・豆腐・ねぎ・残った炒りにんじんなどを煮込んだ鍋。


9日(土)



トーストにバターとアップルバター、コーヒー。



ひきわりえんどう豆のカレー、昨日の春菊スープをリメイクしたカレー、スパイス焼きブロッコリー、にんじんとレーズンのごまサラダ、じゃがいもとほうれんそうの炒め煮、ジャスミンライス。

おやつ


マサラチャイ。

近所のスーパーで九州フェアが開催中。「ちくわサラダ」なるものを見かけた。ちくわ入りのサラダかと思いきや、ポテサラを射込んだちくわの天ぷらであった。ビールとともにある未来しか見えなかったので、これとヱビスビールを購入。


これはあれだ、無限にあれば無限に飲みかねないやつだ。4切れ&1本で正解。


10日(日)



マーマイトチーズトースト、ミルクティー。

本日は空気中にアレの気配を濃厚に感じる……おそろしい。



麩-チャンプルー、くるみれんこん、大根の炊いたの、赤かぶの酢漬け、ジャスミンライス、昨日の残りの春菊カレー。

午後は読書。ちょっと読んで止まってた本をガーッと読んだ。アレの気配がなければ散歩に行ってたんだけどなーちょっと無理……だけどそろそろ野草があれこれ出るのだよなー。悩ましい悩ましい。

晩は、昼の残りの麩ーチャンプルーをアテに、ビール少々。